No.08 ユーザー車検に必要な準備や費用まで

No.08 ユーザー車検に必要な準備や費用まで

えい
えい

ユーザー車検は難しいのか?自分でやってみた事を詳しく解説!

車を運転するために必ず取らなくてはいけない車検。ディーラーや自動車整備工場に依頼する方が多いでしょう。ところがこの車検、自分で行うことができます。これをユーザー車検と言いますが、自分でやるのに何をやれば良いのか分からない!ってなると思います。
そこで僕自身がAE86でユーザー車検を通した時の経験を踏まえて分かりやすく解説します。

ユーザー車検とは??

ユーザー車検とは、車の所有者が自分で行う車検の事です。陸運局の自動車検査場に自分で車を持っていき、車検を受けます。準備も手続きも自分で行うので整備の技能が増えたり、費用を抑えられたりといったメリットがあります。
また車検は次の3種類があります。

 

新規検査

自動車を新たに使用するときや仕様中断の手続きをした自動車を再び使用する際に受ける

継続検査

自動車検査証の有効期限が切れた後も、その自動車を使い続ける際に受ける

構造等変更検査

ボディサイズや積載量などが変わるような改造をした場合の検査

法定点検とは違うのか?

混同されやすいのですが、法定点検というものもあります。ユーザー車検をするうえでも欠かせないものですが、内容も目的も異なります。

 

法定点検とは??

定期点検整備の事で12ヵ月点検と24か月点検があります。法定点検は車が故障せずに安全に走行できるかどうかを定期的に調べる点検です。車検は2年ごと(24か月)なので車検と同じタイミングで行います。実施のタイミングは車検の前でも後でもOK。となっているが、検査表を自分の場合は求められたので先にやってちゃんとチェックしましたという証拠がないと書類でNGになると思われます。受ける陸運局にもよるのか?法定点検を行うことで故障を防げる、メーカー保証が受けられる、車の査定が上がるというメリットがあります。

ユーザー車検のメリットとデメリット

次に自分で通すユーザー車検はどんなメリットとデメリットがあるか見てみましょう。

 

ユーザー車検のメリット
検査代行手数料が掛からず、費用を抑えられる

ユーザーで通す場合、掛かる雨費用は法定費用と部品交換代です。
法定費用は下記の通り

  • 自賠責保険料
  • 検査手数料(印紙代や証紙代)
  • 自動車重量税

 

業者に依頼すると検査代行手数料や車検するための基本料金が掛かります。基本料金は車種や車の大きさ、お店によって異なりますが、4~6万はどうしても掛かります。ユーザー車検ではこの追加費用をカットできます。

 

車の知識が増える

ユーザー車検では車が保安基準に適合しているかを自分で検査します。ぱっと見で分からないところまで確認するので自分の車の状態に詳しくなります。それと手続きも自分でこなすので保険や税金に関する知識も学べます。

 

1日で終われる

これが最大のメリットと思います。業者に頼むと最低でも2~3日は掛かります。ユーザー車検では1日で終わる事ができます。

 

ユーザー車検のデメリット
時間と手間が掛かる

必要書類の作成や各部支払いなどの手続きを自分でしなくてはいけません。準備と検査の時間が必要になります。

 

検査場に持ち込める時間帯が決まっている

ユーザー車検を受けられるのは基本的に平日です。会社員の方だと予定が合わないことが多いと思われます。

 

検査でミスをする、不具合箇所の整備が必要になる事がある

車検では検査官の指示に従って車の色んな所を操作します。自分のAE86でもやったが、操作ミスをすると保安基準に適合していても不合格になってしまうことがあります。僕の場合はブレーキを強く踏み過ぎてロックしたからNGという結果になりました。そして何らかの問題が判明した場合はその個所を整備しなくてはいけません。その場で直せるものばかりではないので修理業者に依頼しないと解決しない事があります。

 

法定点検を自分で行う必要がある

ユーザー車検とは別に法定点検(定期点検整備)を行う必要があります。これが個人でやる場合は結構大変で、確認する項目もかなり数があります。やる内容ですが、ネット上に法定点検用紙のテンプレートが転がっているので気に入った物をチョイスします。業者に車検を依頼した場合は車検基本料の中に法定点検整備の費用も一緒に含まれていることが多いです。

ユーザー車検の相場はいかに??

ユーザー車検の場合、業者に払う基本料金が掛からないため費用を抑える事ができます。ユーザー車検では下記の料金が掛かります。
「自賠責保険+重量税+印紙代」
業者にお願いする場合は上記の3点に車検基本料金(24か月点検や車検を受けるために動く人件費)が追加されます。

 

自賠責保険料 通常は25か月で加入します。

12ヶ月 13か月 24ヶ月 25ヶ月
軽自動車 11440円 11950円 17540円 18040円
普通車 11500円 12010円 17650円 18160円

 

重量税
新車登録より年数が経っていると金額が変わります。

車両重量 13年未満 13年以上18年未満 18年以上
軽自動車 6600円 8200円 8800円
0.5t未満 8200円 11400円 12600円
0.5~1t 16400円 22800円 25200円
1t~1.5t 24600円 34200円 37800円
1.5t~2t 32800円 45600円 50400円
2t~2.5t 41000円 57000円 63000円
2.5~3t 49200円 68400円 75600円

 

自動車税
僕みたいに個人から購入した場合は自動車税も必要になります。自動車税は新車登録から13年経過すると増税されます。

排気量 13年未満 13年以上
軽自動車 7200円 12900円
1000cc以下 29500円 33900円
1000cc~1500cc以下 34500円 39600円
1500cc~2000cc以下 39500円 45400円
2000cc~2500cc以下 45000円 51750円
2500cc~3000cc以下 51000円 58600円
3000cc~3500cc以下 58000円 66700円
3500cc~4000cc以下 66500円 76400円
4000cc~4500cc以下 76500円 87900円
4500cc~6000cc以下 88000円 101200円
6000cc以上 111000円 127600円

ユーザー車検の基本的な流れ

ユーザー車検の基本的な流れを紹介します。

  1. 法定点検をする
  2. 自動車が保安基準に合っているか点検し、不具合があれば整備します。

  3. 点検整備記録簿に記入
  4. 点検整備記録簿に点検・整備の内容を記入します。

  5. ユーザー車検の予約
  6. 僕の時は10年以上前だったので必要なかったのですが、今だと予約が必要になるようです。普通車のユーザー車検は国土交通省管轄の自動車検査インターネット予約システムから予約する必要があります。電話では予約できないので注意。

  7. 必要書類を準備
  8. 必要な書類を用意します。検査場で当日受け取る書類もあります。

  9. 検査
  10. 予約した検査場で車検を受ける。

  11. 新しい車検証を受け取り
  12. 車検に合格したら継続車検受け取り窓口に書類を提出します。新しい自動車検査証(車検証)tp検査標章(ステッカー)を受け取ります。ナンバーを付けた後、係りの方に封印を付けてもらいます。

ユーザー車検に必要な書類は??

必要な書類が結構あります。書類に不備があると不合格になるのでしっかり準備してから望みましょう。
事前に用意しておく書類と当日検査場で受け取るものがあります。

 

事前に用意するもの
  • 自動車検査証(車検証)
  • 自動車税納税証明書
  • 自賠責保険証明書(カー用品店で取れます)
  • 点検整備記録簿(定期点検整備のテンプレート用紙)
  • 使用者の印鑑

 

当日受け取る物
  • 自動車重量税納付書と印紙
  • 継続検査申請書
  • 自動車検査票、手数料納付書、印紙、証紙

印紙は窓口で代金を支払うと貰う事ができます。

当日の検査はどんなことをする?

検査当日は検査コースを回りながら音声指示、検査官の指示、電光掲示板の表示にしたがって検査を受けます。検査は次の項目を受けます。

 

車が合っているか

車検証に記載されている内容と車検を受ける車が同じかどうかを確認します。

 

外回りの検査

ヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカー、ポジションといった灯火類、ワイパー、ウォッシャー、クラクションの音量、発煙筒の有効期限などを確認します。

 

サイドスリップ検査

真っすぐ走るかどうかを検査します。曲がるようだとサスペンションのアライメントが狂っているかタイヤが大変なことになっています。

 

ブレーキ検査

フットブレーキとサイドブレーキの効き具合を確認します。フットブレーキは一気にガン!と踏むと一発NGとなります。これはロックすると不合格判定になるためです。

 

ヘッドライトの検査

ヘッドライトの光軸と光量、色が基準を満たしているか確認します。僕が受けた時はハイビームでしたが、未だとロービームが検査対象に変わっています。

 

排ガス検査

マフラーから排出されるガスを検査します。一酸化炭素COと炭化水素HCの濃度を測定します。

 

音量検査

マフラーから出てくる音量を測定します。マフラーをアフターパーツに変えている場合は測定されます。

 

下回りの検査

検査官が車の下からボルトの緩み、ブーツやゴム類の破れ、オイル漏れを検査します。

 

初めてやると操作ミスで不合格になることが多い

自分でやった時に思ったのは初見で操作ミスをせずに通すのは難しいという事。特にブレーキ検査。加減が分かりづらいです。不合格になった場合、再検査を受ける必要があります。再検査といえど全てやり直しではなく、不合格になった検査だけ受け直します。

本番検査を受ける前にテスター屋に行くのがお勧め

陸運局の近所にテスター屋と呼ばれる予備車検場があることが多いです。予備検査場では陸運局と同じ内容の検査を受けることができます。灯火類が球切れしていたらその場で購入して交換することも可能で、ユーザー車検を受ける際のアドバイスをくれたりします。
僕もユーザー車検合格貰った日はテスター屋を利用しています。ヘッドライトの光軸が自分では調整できないのでここで調整してもらいました。リトラクタブルヘッドライトだとリトラを格納してしまうと光軸がそれだけで狂うからです。AE86トレノに限らず、RX-7やMR-2等も同じ現象が起こるので注意が必要です。
因みにテスター屋で異常が見つからなかったとしても必ず車検に通るわけではありません。あくまでも事前の予行練習であることを心得ておきましょう。