
出典:TRDより
92後期4A-Gから更に新しい設計の4A-G。20バルブとか5バルブとも呼ばれる。92後期から更にパワーが出せるようになり、シルバーヘッドとも呼ばれる101用4A-Gで160ps、ブラックヘッド(黒ヘッド)とも呼ばれるAE111用4A-Gだと165ps発生するようなった。92後期から更に20ps黙って上がる状態だ。排気量の変更やエンジン形式を変更しないので改造車検を通さずに載せられる4A-Gの中で最もパワーが出せる。頭文字Dのハチロクも5バルブ4A-Gがベースになっている。
メリット
ハチロク純正エンジンから黙って40ps上がる。
排気量、エンジン形式が変わらないので車検も問題ない。
耐久性重視でハチロク用4A-Gから黙って40ps上がるならぜひスワップしたところだが、5バルブ4A-Gは92後期のように簡単に載せることができない。これから上げる問題が解決できれば5バルブ4A-Gをスワップする事ができる。
細かい事を挙げるともっとあるが、基本的に上記3点が最大の難所になる。
一つ目だが、FFのAE101やAE111用に作られているのでサーモスタットの位置がハチロク用4A-Gと場所が違う。ハチロク用はエンジンフロント側にあるが、5バルブ4A-Gはリア側にある。このサーモスタットハウジングがもう少し薄かったらそのままでも良かったのだが、存在感のある大きさになっている。このまま5バルブ純正を活かすことは出来なくはないが、バルクヘッドをカットする必要が出てくる。基本的にハチロクオーナーさんはボディをカットすることはNGの事が殆どなのでこの案は没。5バルブスワップ用の水回りをショップで購入して問題を解決する。
二つ目のデスビだが、これもサーモスタットハウジングと一緒でエンジンリア側にあるのでボディに干渉してしまう。これもボディをカットする事は没案なので、別の方法を取る。今だと3点解決方法がある。
これは好みになるのだが、純正ECUを活かす場合はデスビをフロント側に移動してしまう。ガレージアネックスやサトルワークス(オーナー様ご冥福をお祈りします)のやり方がこのタイプ。今でも手に入る物となるとガレージアネックス製の物になる。タイミングベルトカバーのカットが必要になるが、違和感なく取り付けられる方法だと感じている。
同時点火はAE92やAW11で使われていた4A-GZELUのスーパーチャージャーの点火を流用して制御する方式。今だとパーツが少ないせいかあまり見かけない処理の仕方。
最後のダイレクトイグニッション。プラグコードカバーが付かなくなってしまうがこれが一番スマートなやり方だと思う。僕が好きで調べていた時はフリーダムコンピューターを使ってダイレクトイグニッション化していた。今だとフリーダムじゃなくても他のフルコンを使ってダイレクトイグニッションにする事ができる模様。点火も一番強力なので今5バルブスワップするならこの方法が良いと思う。
最後は配線がハチロク用だと動かない点。各センサーからの信号の取り方が違うのでコネクターの変換や繋ぎ変え、間引きなどが必要になる。これはECUをどれで動かすか?101のLジェトロなのか?111用のDジェトロなのか?で内容が異なるので必ずこのやり方が正しいと言い切れない。この点はショップと相談の方が間違えがないだろう。
決して手軽とは言えないがスワップできれば街乗りでも全く別物のフィーリングになることは間違えない。5バルブ4A-Gも段々球数が少なくなってしまったので手に入るうちに入手しておきたい。